和光市駅前かわはら内視鏡・消化器内科クリニック

大腸ポリープ切除COLON POLYPS

COLON POLYPS

大腸ポリープとは

大腸ポリープは大腸粘膜にできる腫瘍であり、ほとんどは良性腫瘍です。ただし、大半を占める腺腫は放置していると時間をかけてがん化することがあります。大腸がんの多くは放置された大腸ポリープから発生していると考えられており、大腸ポリープは前がん病変と呼ばれています。

大腸カメラ検査は、早期がんの発見と確定診断が可能な唯一の検査であり、検査中に発見した前がん病変の大腸ポリープをその場で切除することで将来の大腸がん予防も可能です。

ポリープは2mm~2cm以上と大きさも様々であり、隆起するタイプや平坦なタイプなど形状も多様ですが、当院では高度な内視鏡検査や治療の研鑽を積んだ専門医が検査を行っており、最新の内視鏡システムの優れた機能を使いこなすことで、微細で表面変化の少ない病変も短時間に発見できるようにしています。また、心身への負担を最小限にできるよう、きめ細かく配慮した検査を丁寧に行っています。内視鏡検査に関する不安や苦手意識がある方もお気軽にご相談ください。

大腸ポリープの例

  • 大腸ポリープ 大腸ポリープ①
  • 大腸ポリープ 大腸ポリープ②
  • 大腸ポリープ 大腸ポリープ③
  • 大腸ポリープ 大腸ポリープ④

大腸ポリープの症状

大腸ポリープが小さいうちには特に自覚症状を起こすことはありませんが、便の通過を邪魔するほど大きくなると腹痛や下痢・便秘といった症状を起こします。また、肛門に近く、硬い便が通る場所に大腸ポリープがある場合には、便が擦れて出血し、血便や便潜血検査陽性になることがあります。便潜血検査は、やわらかい便が通る大腸奥にポリープやがんがある場合は陰性になってしまうこともありますので注意が必要です。便潜血検査陽性の場合はできるだけ早く大腸カメラ検査を受ける必要がありますが、陰性の場合もリスクに合わせて定期的な大腸カメラ検査を受けることが大腸がんの早期発見や予防には重要です。

当院の大腸カメラでは微細で表面変化に乏しい
大腸ポリープや早期大腸がん発見が可能

当院では特殊光による観察や画像処理、拡大といった機能を搭載した高度な内視鏡システムを導入し、内視鏡検査の研鑽を積んだ専門医が精緻な検査を行っており、微細で表面変化に乏しい大腸ポリープや早期大腸がんのスピーディな発見を可能にしています。また、検査中に組織採取を行えますので、数多くの病気の確定診断が可能です。さらに、検査中に発見した大腸ポリープをその場で切除する日帰り手術を行っており、将来の大腸がん予防にもつなげています。回収したポリープも病理検査を行って確定診断します。

早期発見によってQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を守る治療につながります

大腸がんは、がんの罹患者数やがんによる死亡者数でも長年上位を占めていますが、早期に発見できれば楽な治療で完治の可能性が高い病気です。また、前がん病変の大腸ポリープを切除することで予防にもつながります。

大腸がんは自覚症状なく進行して、リンパ節や肝臓・肺などに転移してはじめて発見されることも少なくありません。進行させてしまうと心身や生活に大きな負担になる大変な治療が必要になります。

自覚症状がなくてもリスクに合わせたタイミングで大腸カメラ検査を定期的に受けることが効果的な早期発見や予防には不可欠です。特にリスクがない場合には40歳を超えたら、家族に大腸がんになった方がいるなどリスクがある方は30歳を超えたら大腸カメラ検査を受けるよう、当院ではお勧めしています。

また、遺伝性大腸腺腫症(FAP)など、子どもの頃から大腸に多発性のポリープが生じ、若年でも大腸がんリスクが高い疾患があります。他にもクローン病や潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患で長期の炎症が続くと大腸がん発症リスクが大きく上昇します。当院では専門医が患者様のリスクをしっかり見極めて検査を受ける適切なタイミングなどについてもアドバイスしています。

大腸ポリープ切除のメリット

当院では、大腸カメラ検査中に発見した前がん病変の大腸ポリープをその場で切除する日帰り手術を行っています。将来の大腸がん予防につながり、入院の必要がなく、事前準備の食事制限や下剤服用も1回ですみます。改めて手術スケジュールを作る必要もありませんので、お忙しい方にもお勧めできます。

大腸カメラ検査は、検査だけでなく、治療や予防にも役立ちます。当院では、発見した大腸ポリープを詳細に観察して切除が適切かどうかを判断し、形状やサイズなどに合わせた手法で安全な切除を丁寧に行っています。熟練した専門医が行いますので、切除自体は10分程度であり、検査や観察の時間を含めても平均して30分程度となっています。

ただし、まれですがポリープの数が多い、またはサイズが大きく、入院による切除が適しているケースもあります。そうした際には連携している高度医療機関をご紹介し、スムーズに適切な手術を受けていただけるようにしています。

ポリープ切除に用いられる手法

コールドスネアポリペクトミー

内視鏡スコープからキレの良いワイヤー状スネアを出してポリープにかけ、締め付ける力でポリープを切除する方法です。高周波を流さないので術後の出血や穿孔と言った偶発症のリスクを低減できます。切除した際に出血を生じることはありますが、止血処置を行うことですぐに出血が止まります。

コールドフォーセプスポリペクトミー コールドフォーセプスポリペクトミー

コールドフォーセプスポリペクトミー

内視鏡スコープからJumbo鉗子というポリープ切除用処置具を出してポリープを切除する方法です。高周波を流さないので術後の出血や穿孔と言った偶発症のリスクを低減できます。切除した際に出血を生じることはありますが、止血処置を行うことですぐに出血が止まります。

コールドスネアポリペクトミー コールドスネアポリペクトミー

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

隆起しておらず平坦なポリープや早期がんが疑われる病変に対して用いられる手法です。平坦なポリープにはスネアをかけられませんので、下層に生理食塩水を注入して持ち上げ、スネアをかけます。下に生理食塩水があることで下層に熱が伝わる心配がないので、高周波電流を流して焼き切ります。出血や穿孔といった偶発症リスクがありますが、当院では経験豊富な専門医が慎重に安全に施行して参ります。必要に応じて止血処置を行います。

内視鏡的粘膜切除術(EMR) 内視鏡的粘膜切除術(EMR)

切除後の注意点

侵襲が少ないことから日帰り手術として行われているポリープ切除ですが、手術ですので術後の偶発症を起こす可能性はゼロではありません。大腸ポリープ切除手術では、術後に出血や穿孔を起こすことがありますので、そのリスクを最小限にして速やかに回復できるよう、いくつか守っていただく制限があります。

制限されるのは、長距離移動、運動、食事、飲酒、入浴などで、期間は数日~1週間程度となっています。切除したポリープの大きさ・形状・数、基礎疾患や年齢、体調、普段の生活習慣などにより制限内容や期間は変わりますので、医師と相談して指示された制限をしっかり守るようにしてください。

なお、大腸カメラ検査のスケジュールを決める際には、ポリープ切除を検査中に行う可能性を考慮し、検査後1週間は旅行や出張、会食などのない時期にするようあらかじめお伝えしています。

ポリープ切除を受けてご帰宅した後の過ごし方

当日は安静を保ち、できるだけ早めに就寝してください。

入浴

当日は、軽いシャワー程度にしてください。翌日からは入浴可能になりますが、長湯をすると血行が促進されて出血リスクが上昇しますので、長湯やサウナは1週間程度控えてください。

食事

当日の食事は、ポリープの数や大きさにより異なりますので医師から説明させていただきます。しばらくは脂肪分の多いもの、唐辛子などの香辛料を控えた食事を心がけてください。

飲酒

医師の許可が出るまで禁酒してください。

運動

翌日から軽い散歩程度は可能になります。それ以外の運動は腹圧がかかって出血リスクがありますので1週間程度は禁止となります。なお、運動内容などによっても制限の期間や内容に個人差があります。医師の指示を守ってください。

旅行・出張

長距離移動、長時間運転は、腹圧を上昇させるなど腸への負担を増やします。また、適切な措置が必要になった場合もスムーズに受けられなくなる可能性がありますので、遠方への移動は術後1週間程度、禁止されます。特に飛行機は気圧の変化によって腸へ大きな負担をかけますので、短時間でも厳禁です。

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