和光市駅前かわはら内視鏡・消化器内科クリニック

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【専門医が解説◎アニサキスについて】

皆さんも一度は「アニサキス」という名称をお聞きになったことがあるのではないでしょうか。

アニサキスは、海産魚介類に寄生する寄生虫であり、人間に感染することによって健康に影響を及ぼすことがあります。特に魚やイカなどに寄生し、人間がこれらの生魚を摂取することで感染することがあります。




<アニサキスに感染するとどうなるの?>


アニサキスが人間の体内に入り込む、「アニサキス症」と言う病態に陥ります。アニサキス症は、急性および慢性の2つの形態があります。



【急性アニサキス症】

「症状」

・腹痛:激しい腹痛が数時間から数日間続くことがあります。

・嘔吐:強い吐き気や嘔吐が見られることがあります。

・アレルギー反応:蕁麻疹やアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。


「発症までの時間」

感染した魚介類を摂取してから数時間以内に症状が現れることが多いです。


「診断」

症状の確認と患者の食事歴の聴取が必要となります。

内視鏡検査により、胃や腸の粘膜に寄生するアニサキス幼虫を確認します。


「治療」

内視鏡的摘出: 内視鏡を用いて寄生虫を直接摘出します。

薬物療法: 痛みを和らげるための鎮痛薬や、重症例には抗寄生虫薬が使用されることもあります。



【慢性アニサキス症】

「症状」

・持続的な腹痛

・胃腸の不調(例えば、胃炎や腸炎)


「診断」

内視鏡検査や画像診断による確認を行います。


「治療」

対症療法が主な治療方法となります。必要に応じて外科的介入が行われることもあります。



<アニサキスの予防方法は?>


・加熱調理:アニサキス幼虫は60℃以上で数秒間加熱すると死滅します。

・冷凍保存:-20℃以下で24時間以上冷凍すると幼虫は死滅します。

・目視検査:生食用の魚介類は、目視でアニサキス幼虫が存在しないか確認することが推奨されます。




<感染リスクが高い食材は?>


アニサキスは、鮮度の問題から夏場に流行るイメージがありますが、実は1年を通して感染リスクがあり、注意が必要です。下記に特に感染リスクが高い食材を記します。


・サバ

・イカ

・サーモン

・イワシ

・ニシン

・タラ



いかがでしたでしょうか。今回のブログでは、アニサキスについて解説をさせていただきました。アニサキスは海産魚介類を食する上で、一定数避けられないリスクでもあります。類似する症状を感じた際には、すぐに病院で治療するようにしましょう。

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