和光市駅前かわはら内視鏡・消化器内科クリニック

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【専門医が解説◎腹痛について】

【腹痛の原因】


腹痛は日常生活の中でも頻繁に起こる症状であり、痛みの部位や強さ、種類など、あらゆる情報から原因を推測します。消化器の問題のみではなく、循環器・泌尿器・女性であれば婦人科領域など、様々な要因が考えられるため、まずは医師に相談するようにしましょう。




■腹痛の種類と部位による原因
腹痛は大きく急性と慢性に分類されます


<急性腹痛>
突然症状が発生し、数時間から数日以内に解決するもの。

<慢性腹痛>

長期間症状が継続しており、持続的な治療が必要なもの。




■部位別に考えられる疾患

・右上腹部の痛み: 肝炎・胆石・肝臓や胆嚢に関連する病気

・右下腹部の痛み: 盲腸・卵巣嚢腫・クローン病など

・左上腹部の痛み: 胃炎・胃潰瘍・脾臓の問題・心筋梗塞など

・左下腹部の痛み: 大腸憩室炎・腸閉塞など




■特徴的な腹痛

女性と子供においては、特有の原因で腹痛が発生することがあります。


<女性の腹痛>

・月経を原因とした腹痛(月経前症候群や子宮内膜症など)

・妊娠中の腹痛(子宮外妊娠や切迫流産など)


<子供の腹痛>

・腸重積や虫垂炎:早期診断と治療が必要な子供特有の症状。

・便秘:子供に一般的な腹痛の原因。




■内分泌系・心血管系に伴う腹痛

内分泌系や心血管系の異常も、腹痛を伴うケースがあります。


<内分泌系の異常>

・糖尿病性ケトアシドーシス:血糖値の異常が原因で腹痛を伴う。

・副腎不全:ホルモンバランスの異常により腹痛を伴う。


<心血管系の問題>

・心筋梗塞:時に腹痛として現れることもある、生命に関わる重篤な状態。

・大動脈瘤破裂:緊急対応が必要なほど深刻な状態。




■腹痛の診断診断方法


・問診

痛みの発生時期、持続時間、痛みの場所、痛みの性質(鋭い、鈍い、締め付けられるような痛みなど)など、可能な限り把握できる情報について詳しく聞き取りをします。食生活・ライフスタイル・ストレス・既往症・薬の服薬状況なども把握します。


・身体診察 

腹部の触診や聴診を通じて、腹痛の原因となる可能性のある異常を探ります。特定の腹部に圧痛や張りがあったりする際には、その部位に何らかの異常がある可能性が高いと判断できます。


・画像診断

超音波検査やCT検査、MRI検査などを用いて画像診断を行います。

症状や病態に応じて、必要な検査を使い分けて原因を特定します。


・内視鏡検査

腹痛の要因を探る方法として、内視鏡検査(胃カメラ検査・大腸カメラ検査)が最も適切かつ精度が高い検査であると言えます。内視鏡スコープを用いて胃や腸を直接観察できるため、正確に病態を把握可能となります。




上記のように、あらゆる可能性を考慮しながら、適切な手段を用いて腹痛の原因を特定します。腹痛は様々な要因が考えられるため、症状が継続する場合には自身で判断することせず、必ず専門の医療機関を受診するようにしましょう。

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