【胃痛は薬で治る!?】
胃痛が起きた際に、「とりあえず胃薬を飲む」という方も多いのではないでしょうか。現在では医療用医薬品(病院で処方箋を貰う薬)のみではなく、市販薬も多く流通しています。この記事では、胃痛時に飲む薬について、解説をしていきます。
<胃痛の時は薬を飲むといいの?>
結論、薬を飲むことは大切であるといえます。胃痛は生活習慣にも密接に関係している症状であるため、例えば暴飲暴食や睡眠不足といった環境要因があれば、その改善も当然ながら必要ですが、同時に薬を飲むことも効果的であると言えます。自身の状態を正確に把握した上で、胃痛が起きている要因を正すことができる薬を選択できるとベストでしょう。
<胃痛時に飲む薬の種類>
胃痛が起こる原因は様々ですが、胃痛を抑える薬の種類もまた様々あります。ここでは、いくつかを紹介していきます。
■プロトンポンプ阻害薬(PPI)
強力な酸性である胃痛が過剰に分泌されていると、胃粘膜や食道粘膜を傷つけ、それにより胃痛が引き起こされます。プロトンポンプ阻害薬は、胃酸の分泌を抑えることで胃痛を和らげる薬です。
■H2ブロッカー
H2ブロッカーもまた、プロトンポンプ阻害薬と同様に、胃酸の分泌を抑える薬です。ガスターが有名ですね。胃酸の分泌を抑えるという目的はどちらの薬も同じですが、作用機序が異なるため、人によっては「PPIはあまり効かなかったけど、H2ブロッカーは良く効いた」ということもあり得ます。
■消化管運動改善薬
胃腸の働きが弱ってしまっているために胃痛が引き起こされている場合には、消化管運動改善薬を使います。胃腸の働きを正常な状態に近づけることで、胃痛の改善を図ります。
■胃粘膜保護薬
胃粘膜保護薬は胃酸の分泌を調整するのではなく、胃の粘膜を保護することで胃の防御機構を回復させます。
■漢方薬
胃炎や逆流性食道炎、機能性ディスペプシアに効果のある漢方薬も多く存在します。
■胃粘膜局所麻酔薬
胃の痛み止めとして処方されます。消化管粘膜に局所麻酔作用があり、消化管運動や胃酸分泌が抑制されることで効果を発揮します。
<市販薬って効果はあるの?>
現在では、企業努力により様々な胃薬が開発されています。病院に行かずとも、薬局にいけば気軽に薬を購入することができます。そのような市販薬でも一定の効果を見込むことはできますが、やはり医療用医薬品には効果は劣ると言えるでしょう。
また、医師による診察・検査を受けていないため、その市販薬が本当に自分の身体の状態に合っているかどうかを判断することも困難であると言えます。
そのため、一定期間市販薬を服用しても胃痛の改善がみられなかった場合には、専門医による診察を受けるようにしましょう。また、「発熱・悪寒・吐き気・吐血・血便」などといった、胃痛以外の症状も併発している場合においても、必ず病院に行きましょう。
上述の通り、胃薬は用法容量を守り正しく使うことで、その効果を得ることができます。ですが、一般の方が正しい薬を選択することは難しいとも言えるため、できる限り病院を受診して、医師の指導に則り薬を服用するようにしましょう。
当院は、消化器領域に専門特化したクリニックとして、胃痛を含む消化器症状の診療や、精度の高い内視鏡検査を提供しています。胃痛にお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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