
重大な疾患のリスク
①大腸がんの可能性
大腸がんの初期段階では症状が現れないことが多いですが、ある程度進行していた場合には、出血により便潜血検査で陽性反応が出ることがあります。早期に発見されれば治療が効果的ですが、放置するとさらにがんが進行し、治療が難しくなることがあります。
②ポリープ
ポリープが原因で便に血が混じることもあります。大腸ポリープは良性の場合も多いですが、放置すると一部ががん化するリスクもあるため注意が必要です。
③炎症性腸疾患
炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎など)による出血が原因で、便に血が混じることがあります。これらは厚生労働省から難病指定されている病気であり、必ず治療が必要になります。適切な治療により病態をコントロールする必要があります。
④その他の消化器疾患
上記の他にも、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、憩室炎など、消化管の他の部分に問題がある可能性もあります。これらも放置すると重篤化する恐れがあります。
放置した場合のリスク
①病気の進行
早期に発見できる病気を見逃すと、治療のタイミングを逃し、命に関わる状態に進行する可能性があります。特に大腸がんにおいては早期発見・早期治療が非常に重要です。がんが進行する前に適切な治療を受けるようにしましょう。
②症状の悪化
症状が悪化することで、痛みや出血が増加する可能性があります。初期では我慢できていたものも、悪化することで日常生活に支障をきたすケースも多くあります。
③治療の複雑化
どのような病気であっても、早期発見・早期治療は非常に重要です。病気が進行することで治療が難しくなり、手術や入院といった長期の治療が必要になる可能性が高まります。
便潜血陽性と診断されたら

大腸カメラ検査を受けることによって、どのような影響により便に血が混ざったのか、その原因と状態を正確に把握することがでるため、適切な治療が行えます。「ただの痔だろう」、「きっと一時的なものだ」と自己判断をすることは非常に危険です。専門医による適切な検査を必ず受けるようにしましょう。
当院の内視鏡検査
